
フリージャズやバップ、はたまたモード。表現する言葉が見付からない、まさに唯一無二の
アルト・サックスにバス・クラリネット、フルート奏者'エリック・ドルフィー'。こちらのア
ルバム「LAST DATE」は遺作でありながら、代表作でもあります。ここ数日はエヴァンス
やキース・ジャレットを始めとしたリリカルなものを四六時中聴いていた事もあってか、
ド
ルフィーが奏でる独特な音質に類を見ない個性的なアドリブはいつもに増して、とても新鮮
で味わい深いものでした。決してスタンダードと呼べるものは無く、孤高でアバンギャルド
でありながらも、どこか優しさを感じる所に、他には無い魅力があります。また、バッキン
グのピアニスト'ミシャ・メンゲルベルグ'の演奏も素晴らしく、そのプレイは、鮮やかである
と同時に、しっかりとドルフィーの即興を際立たせています。そして極め付けは、アルバム
の締めくくりに、あの有名なドルフィーの肉声。まるでそれは彼自身の'即興'という音楽スタ
イルからなる、どこか刹那的な感情を物語っているようです。36年という短い生涯のジャズ
メンでしたが、死後何十年経った今でも、最高にアバンギャルドで、クールなアーティスト
です。「When you hear music,after it's over,it's gone in the air.You can never capture it
again.」'音楽を聴き、終わった後、それらは空に消え、二度と捕らえる事は出来ない'